教育学部児童教育学科田川一希先生の卒業論文指導学生で、今井未来さん(2020年度卒)の研究論文が「生物教育第63巻1号、pp39‐50(2021)」に掲載されました。田川研の同級生岩本夏美君の研究論文も同雑誌の「生物教育第62巻第3号、pp167‐172(2021)」に掲載されていますので、同学年の学生2人の卒業論文研究が歴史ある「生物教育」に掲載されたことになります。教育学部の卒業論文のレベルが極めて高いことを示すもので、まさに快挙と言えます。
論文のタイトルは、「昆虫の飼育と絵本づくりが保育者を目指す大学生に与える効果 ―昆虫に対する嫌悪感の緩和と昆虫を保育に活用する意欲に着目して―」で、研究内容は「保育者を目指す大学生の昆虫に対する嫌悪感を緩和し、保育現場で昆虫の活用する意欲と自信を向上させることを目的としたものです。昆虫を2週間飼育し、昆虫を題材とした絵本づくりを行うと、昆虫に対する嫌悪感は緩和され、飼育した昆虫の種類によって、嫌悪感の緩和の程度は異なり、カマキリ類を飼育したグループでは嫌悪感が緩和された一方で、バッタ・コオロギを飼育したグループでは変化がなかった」というものです。嫌悪感が緩和した理由として学生の感想から、飼育すると昆虫に対する愛着が出てきたためということ分かりました。
※日本生物教育学会誌(http://sbsej.jp/publish/journal/)は、一般社団法人日本生物教育学会が発行する専門誌です。本会は1947年に日本生物教育研究会として発足し、その後1955年に日本生物教育学会と名称変更していますが、わが国の生物教育の向上と発展を目指して活動を続けてきた歴史ある学会です。