2025.03.05

学生プロジェクト

MIU チャレンジ・プロジェクト「土呂久に集まれ!‐社宅跡整備プロジェクト」12月・1月活動報告

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土呂久に集まれ!‐社宅跡整備プロジェクト-12月・1月活動報告

「土呂久に集まれ!‐社宅跡整備プロジェクト」は、かつて土呂久鉱山で発生した砒素公害の影響を受けた宮崎県西臼杵郡高千穂町土呂久地区に焦点を当て、2021年から宮崎国際大学の教育学部の学生チャレンジプロジェクトにより活動をしています。

今年度は以下の3つに目標に向かって活動をしています。
1 地元の人々だけでなく、土呂久地区に魅力を知った県内外の人々が集まる「憩いの場」をつくること
2 現在の土呂久地区の魅力を発信すること
3 土呂久地区を教育の場として活用するための土台をつくること

これらの目標に向けて、今年度の活動では、土呂久地区に伺い地域の方と交流をしたり、土呂久鉱山の社宅跡の整備活動を行ったりしました。また、学生内でのミーティングやWEBサイトの作成、宮崎大学で長年にわたり土呂久公害の記録や支援活動を行っている川原先生による学習会を行ったりしました。

國谷公平さん(教育学部2年)、橋本幸汰さん(教育学部1年)より12月・1月の活動報告が届きました。

1.桜の下でつながる活動(本活動)に向けてのミーティング

桜の下でつながる活動(本活動)とは、2泊3日で土呂久地区を訪問し、プロジェクトメンバーに加え、学内で募集したボランティアとともに、社宅跡の整備などを行う活動です。
今年度は、社宅跡の整備に加え、土呂久公害を知ってもらうための看板設置を行います。このような活動を円滑に進めるため、事前にプロジェクトメンバー及びボランティアメンバーとミーティングを重ねました。
また、このミーティングの中で、昨年度までは「本活動」としていた名称を、より多くの人が親しみやすい「桜の下でつながる活動」に変更しました。
【ミーティング内容】
12月4日:桜の下でつながる活動の名称と日程について(参加者:プロジェクトメンバー全員)
12月9日:桜の下でつながる活動での内容と目標について(参加者:プロジェクトメンバー全員)
12月11日:桜の下でつながる活動の日程、活動内容、目標の最終確認について(参加者:プロジェクトメンバー、ボランティアメンバー全員)

2.桜の下でつながる活動(R6年12月13日~15日)

桜の下でつながる活動とは、上記に活動示したのことです。本年度は、12月13日から15日の3日間で実施しました。
〈参加者〉
13日 4年:中村、髙松、戸髙 3年:野尻、井野、今村 2年:鈴木、上床、國谷、川口、小川 1年:工藤、橋本、濱砂、坂本
14日 4年:松尾 3年:岩切友敬、岩切うらら、安藤(13日の参加者含む)
15日 13日、14日の参加者
※下線部はボランティアメンバー

【一日目(12/13)】
一日目は、まず、中村、髙松、戸髙、工藤、橋本の5名で高千穂町役場を訪問し、職員の方にプロジェクトメンバーが作成したWEBサイトの確認をしていただきました。職員の方からは、より良いサイトにするためのアドバイスをいただきました。その後、土呂久鉱山の社宅跡地と看板設置予定地の確認をしました。社宅跡地では、これまでの活動で植えてきた桜の木とサザンメープルの木の周辺の雑草を刈り、  新たに植える桜の木の場所を決定しました。また、地域の方々と話し合いながら、土呂久公害に関する看板の設置場所を決めました。
写真1:植樹する場所を決めている様子

【二日目(12/14)】
二日目は、19名が参加し、「社宅跡地整備班」と「看板設置班」の二班に分かれて作業を行いました。
〇社宅跡地の整備班社
宅跡地の整備班は、雑草が伸びていたため、それらを鎌や狩払いを使って雑草を刈りました、他にも、石が多く転がっていて、転倒しやすくなっていたため、歩きやすいように石を除去しました。また、社宅跡地を憩いの場として活用するため、憩いの場となるように植えている桜の木やサザンメープルの木に沿って、石や土を活用して道を作りました。社宅跡地以外にも土呂久鉱山の鉱山事務所跡など多くの場所の雑草刈りといった整備を行いました。

                                              写真2:社宅跡の整備班

                           写真3:看板設置班
〇看板設置班
看板設置班は、鉱山社宅跡、喜右衛門屋敷跡、鉱山事務所跡、一番坑、トロッコ橋の計五か所に看板を設置しました。これらの看板は、公害にまつわるものの詳しい説明を記載し、土呂久公害について学ぶことができるため、教育の場として活用することができます。長期間教育の場として使用できるように、ラミネート加工やニス塗布を行いました。

これらの活動を終えて、夜には地域の方と交流会を行いました。この交流会では、土呂久地域で育てられている高千穂牛やしいたけ(なば)、鶏などをいただきました。このように土呂久地域で育てられた食べ物を食べることで土呂久公害から復興を実感する機会となりました。そして、地域の方と宮崎国際大学生がこれからもつながりを持つことができる基盤を強化することができました。

                           写真4:交流会の様子

【三日目(12/15)】

三日目は、「土呂久さくら公園」の看板の設置と桜の植樹を行いました。

これまでは憩いの場にするために主に整備をし、鉱山時代に社宅があった跡地のことを「社宅跡地」と呼んでいましたが、憩いの場として親しみやすい「土呂久さくら公園」という愛称にしました。

それに伴って、土呂久さくら公園の入口に「土呂久さくら公園」の看板を設置しました。また、今年度も桜の木を植えました。昨年度の反省を活かして、シカやイノシシなどの獣害を防ぐためにネットの設置を行いました。
                         写真5:桜の植樹

写真6:地域の方と学生での集合写真

3.WEBサイト開設(R6年12月16日)

この活動は、目標「2 現在の土呂久地区の魅力を発信すること」に向けた取り組みです。
WEBサイトには、プロジェクトの活動内容や背景、土呂久の魅力などを紹介しています。本プロジェクトを多くの方々に知ってもらうと同時に、現在の土呂久の魅力を広く発信することを目標としています。
また、WEBサイトを開設により、地域の情報を発信する基盤を築くことができました。さらに、WEBサイトを訪れた人からは、「行ってみたい」「面白そう」といった声が寄せられ、一定の関心を集めることができました。

写真7:WEBサイトのホームページ

今後は、WEBサイトをさらに充実させるとともに、SNSなどのほかの媒体とも連携し、より多くの人に情報を届けることを目指します。また、地域の方々の意見を取り入れながら、サイトの改善を続けていく予定です。これにより、土呂久の魅力をより深く発信し、訪問者の増加や地域活性化につなげていきたいと考えています。

4.桜の下でつながる活動の振り返りのミーティング(R6年12月20日)

〈参加者:プロジェクトメンバー、ボランティアメンバー全員〉
桜の下でつながる活動を終え、振り返りのミーティングを実施しました。

【プロジェクトの成果】
・地域の方との交流会を通して、地域の方々と直接交流する貴重な機会を得ました。これによって、土呂久がどのような地域であるのかを深く理解することができました。また、この交流会の中で、地域の方から「若い人が来てくれるのは心強い」「こういった交流会が楽しみ」といった声が聞かれました。
・土呂久公害に関する詳しい説明を記載した看板を設置しました。これにより、土呂久公害について学ぶ機会を提供し、教育の場として活用できるようになりました。また、多くの方々に土呂久公害を知ってもらうきっかけにもなりました。
・「鉱山跡地」を「土呂久さくら公園」という愛称にし、これまで以上に鉱山跡地を憩いの場として親しみやすい公園にすることができました。

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