本学では、令和2年度から「宮崎国際大学 数理・データサイエンス・AI教育プログラム」を実施しています。令和3年8月4日、文部科学省から同プログラムは「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(リテラシーレベル)」に認定されました。認定期間は令和8(2026)年3月31日までです。
教育プログラムについて
第5期科学技術基本計画では、ICT技術を使って工業社会の現実空間(Society 3.0)と情報社会のサイバー空間(Society 4.0)をつなぐ社会をSociety 5.0社会と定義されている。その中にあって、数理・データサイエンス・AIが、現在の情報社会や生活と密接に結びついて、流通、製造、金融、サービス業、教育などの多くの産業で活用されている。本プログラムでは、数理・データサイエンス・AIに関する基礎的能力(リテラシー)を学ぶことを目的としています。
教育プログラムで身につけることのできる能力
国際教養学部
人文科学系の国際教養学部では、リベラル・アーツを主に学修しているが、今後の情報社会で活躍できる人材を育成するためには、STEAM教育:Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Art(芸術・教養)、Mathematics(数学)が必要であると思われる。そこで、本プログラムでは、実習を通して、数理・データサイエンス・AIに関する基礎的能力(リテラシー)を身につける。
教育学部
新学習指導要領で示されるように、各学校では、2020 年度から「主体的・対話的で深い学び」の視点からの授業改善を通して、豊かな創造性を備えた持続可能な社会の創り手を育成し、児童生徒に生きる力を育むことが求められている。小学校では、ICT教育によって教室のプロジェクタに図表を拡大投影したり、パソコン教室でインターネットを使って調べ学習をしたりする等「情報手段に慣れ親しみ、適切に活用する学習活動を充実する」とされている。プログラミング教育やGIGAスクール構想が令和3年度から始まる。本プログラムでは、授業・実習を通じて数理・データサイエンス・AIリテラシーに関する基礎的能力(リテラシー)を身につける。
修了要件と実施科目
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国際教養学部では、「基礎教育科目」から情報通信技術概論(必修、4単位)を取得すること。
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教育学部では、「教養基礎科目」から忍ケ丘教養Ⅲ(必修、2単位)および「教養発展科目」から情報処理(必修、2単位)、合計4単位を取得すること。
授業内容と方法
国際教養学部
授業科目 | 授業内容 | 授業方法 |
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情報通信 技術概論 |
ICT技術で現実空間をサイバー空間につなぐSociety 5.0において活躍できる人材を育成するためには、リベラル・アーツを主に学修している国際教養学部においても、数理・データサイエンスAIリテラシーが重要であり、生活と密接に関連していることを学修する。 | 授業 |
情報通信 技術概論 |
オンラインでのデータ入力方法、数学演算、整理方法について学ぶ。データ集団の計算およびチャートはムードルで提出し、学修度は、ルーブリックによって評価する。これらは、学部のディプロマ・ポリシー「情報技術活用能力を身につけている」 に関連付けられ、データ解析が社会の課題を解決するツールになることを理解する。 | 実習 |
情報通信 技術概論 |
流通、金融、サービス等のデータ利活用事例を学び、常識を疑うこと、データの裏を読み解く能力を養う。課題達成者にはCritical Thinker バッジが与えて、学生が意欲を出せる工夫がなされている。これらは、ディプロマ・ポリシー「クリティカル・チンキング(批判的・分析的思考法)をベースにした高度な思考能力を身に付けている」の達成に関連付けられる。 | 実習 |
情報通信 技術概論 |
データ・サイエンスの留意事項 (個人情報、データ倫理等) を考慮し、情報セキュリティ、情報漏洩、データを守るための留意点を理解をする。SNSやインターネット利用のトラブルとして、SNSやインターネットを通じた著作物の違法アップロードやダウンロードがある、著作権についての情報モラル教育も必要である。 | 授業 |
情報通信 技術概論 |
インターネットによる調査方法およびデータ集計方法、データ解析およびプレゼンテーションを学ぶ。これらの学修によって「データを読む、説明する、扱う」の基本的な活用法を習得する。学修度はルーブリックよって評価し、達成者にはIT・Skillsバッジが与えて、学生が意欲を出せる工夫がなされている。 | 実習 |
教育学部
授業科目 | 授業内容 | 授業方法 |
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忍ヶ丘 教養Ⅲ |
小学校において、ICT教育、プログラミング教育、GIGAスクール構想が始まる。数理・データサイエンス・AI教育が、教育界だけでなく、流通、製造、金融、サービス業などの多くの産業で重要である。数理・データサイエンス・AI教育が現在の情報社会や生活と密接に結びついていることを学ぶ。 | 授業 |
情報処理 | 代表値、分散、散布図などのデータ活用方法について学ぶ。分散(正規分布)および検定について学ぶ。この様な手法は、日常生活や社会の課題を解決する有用なツールになることを理解する。また、小学校の属性(学年、クラス、科目)ごとの成績の解析、および科目間の成績などの二つの変量の関係 (相関)についての解析などに活用することができる。 | 授業 |
情報処理 | 地域企業(流通、製造、金融、サービス等)から提供された実データ、宮崎県の統計データ(人口の推移など)、宮崎地方気象台の年間気温データなどを用いて、データ活用方法について学ぶ。令和2年度には、地域金融機関から提供された地域企業への貸付金残高の年次推移のデータを用いて、業種別融資先の分析等を行ってレポートにまとめるデータサイエンス教育を実施する。 | 実習 |
情報処理 | データ・サイエンスの留意事項を考慮し、情報セキュリティや情報漏洩等、データを守るための留意点を理解をする。また、小学校における情報モラル教育として、子どものSNSやインターネット通じての「危険性」「ネット内いじめ」「ネット SNS依存」などの弊害について学習をする。著作権についての情報モラル教育も必要である。 | 授業 |
情報処理 | 小学校の成績管理を念頭にして、結果を分かりやすく表示するソフトウエアについて学ぶ。また、二つの変数間の相関係数および回帰直線の意味について学ぶ。さらに、インターネットを活用したデータ集計方法についても学ぶ。これらの学修によって 「データを読む、説明する、扱う」の数理・データサイエンス・AIの基本的な活用法を習得する。 | 実習 |
実施体制
運営 | プログラム運営委員会 |
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点検・評価 | 自己点検評価委員会 |
改善 | 分野横断カリキュラム検討委員会 |
実施計画と自己点検評価
年度 | 実施計画 | 自己点検評価 |
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令和2(2020)年度 |
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令和2年度自己点検評価結果 |
令和3(2021)年度 |
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令和3年度自己点検評価結果 |
令和4(2022)年度 |
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令和4年度報告書 |
令和5(2023)年度 |
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令和5年度報告書 |
令和6(2024)年度 |
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令和6年度報告書 |
令和7(2025)年度 |
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数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(リテラシーレベル)