研究紹介

教育学部 児童教育学科

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河原 国男 Kunio Kawahara

研究テーマ

マックス・ヴェーバー政治教育思想の研究

研究の概要

マックス・ヴェーバーという20世紀初頭の社会科学の巨匠がいます。その学者先生の政治教育思想を研究しています。 

自らが属する国が、先進的な自由民主主義国のみならず、「共同経済」を求め、「人の人に対する支配がなくなる」社会(?)が将来到来するという社会主義国も勃興している近隣の列強諸国に囲まれていること、そのことを、先生は厳格に見つめていました。そして、自分たちが、それらの闘争状況の只中にあることを承知していました。その中で、自分たちが「国民」として共に生きる社会秩序はどうあったらいいのか、その秩序でどのように人間形成していくか、という問題を、歴史の始源に遡りながら徹底的に考え抜き、そして細部にまで実証した学者です。50代半ばのその風貌は、そんな感じですね。 
大学でどのように学ぶか、職業に献身的に打ち込むとはどういうことか、他方で、厳しい労働環境のもとで「自由」の精神を確保し、人間としての尊厳をどのように守っていくか、という問い、一人一人の役割を重んずる民主主義を実現する政治的な「指導者」はどう形成されうるか、という問い、そして、教壇に立つ「教師」は、「指導者」とどう区別されるか、という問い。これらにもヴェーバー先生は向き合っていました。 
この大先生の思想を研究する者も、現代的関心を抱きながら―先生の1/10000ほどでも―同様な徹底性が求められるでしょう。業界場末で、私はその末端に連なっています。 
職業意識をもった、可能性豊かな学生たちと教室で出会えること、そこで種々の事例(北海道家庭学校など)を紹介できること―それらは「教師」として、変わらぬ喜びです。https://researchmap.jp/read0173342/research_projects/14694798

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発表論文

  1. 「マリアンネ・ヴェーバーのマックス・ヴェーバー伝(1926)における「政治教育」認識〜人間形成(Bildung)の認識構造に着目して〜」 み

  2. 「H.バウムガルテン「自由主義」自己批判論における政治教育認識〜 M.ヴェーバー政治教育認識形成の観点から〜」

  3. 「M.ヴェーバー教授就任講演の「国民国家」論における「政治教育」認識とその史的意義〜「闘争」可能性の認識と国民としての「政治的成熟」という目標設定〜」

プロフィール

教育学部

河原 国男

Kunio Kawahara

学位 分野・取得大学

修士(筑波大学)

教授分野

教育原理、教職概論、教職実践演習

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